SJM セオドールレーシング by プレマ  地元マカオで大惨敗

第65回マカオグランプリ。VW勢優勢で展開されていた今年のマカオGPはやはりメルセデス勢には厳しい結果となった。チーム最上位は2018年ヨーロッパF3 王者メルセデスのアンバサダーをを務める#9 ミック・シューマッハ。しかしそれも5位がやっとの有様。ミックに次ぐ6位に#10 ラルフ・アーロン。#11 FDA(Ferrari Driver’s Academy)のマーカス・アームストロングが8位、#12 FDA ロバート・シュワッツマンが9位と、文字通りエンジンパワーの通りの結果となってしまった。上位入賞が期待された#8 FDA 周 冠宇は11位とトップ10フィニッシュすら叶わない大惨敗となった。

10 Ralf Aron (EST, SJM Theodore Racing by PREMA, Dallara-Mercedes), Formula 3 Macau Grand Prix – FIA F3 World Cup (CHN), 15. – 18. November 2018

スタート直後ミックは前を行くカーリンのカラム・アイロットをオーバーテイクしようとラッシュを掛けるがもう一つ手が届かない。一方のラルフも9番手スタートから7番手までポジションを上げ、背後にマーカスとロバートを従えて走る。

9 Mick Schumacher (DEU, SJM Theodore Racing by PREMA, Dallara-Mercedes), Formula 3 Macau Grand Prix – FIA F3 World Cup (CHN), 15. – 18. November 2018

ところが四週目、リスボアコーナーでマカオGPのF3史上最悪と思われる大クラッシュが発生。ドライバー・関係者の救出、コースの修復等で長い時間レースが中断された。

その後、レースはセーフティーカーの先導で再開。

ミックはリスタート直後のリスボアコーナー進入でオーバーテイクに成功。5位に上がる。それに続きラルフも6番手に上がる。今回、初マカオとなったマーカスとロバートはラルフに続くが、この二人はマカオルーキーとしてはTop 1-2に位置している。

予選でアクシデントに逢ってしまい28番手の最後尾からスタートした周 冠宇は何とこのオーバーテイクの難しいマカオのレース中盤には11番手まで浮上。最速中国人ドライバーのプライドを見せた。

結局、最終順位はミック・シューマッハがチーム最上位の5位。ラルフ・アーロンが6位。マカオルーキーのマーカス・アームストロングが8位に同じくマカオルーキーのロバート・シュワッツマンが9位。そして最後尾から追い上げた周 冠宇が11位で今年のマカオGPは幕を閉じた。

怪我をされたドライバーや関係者の一日も早い回復を祈ります。

ドライバーのコメント:

#8 周 冠宇

土曜日の予選レースでクラッシュしてしまったので日曜日のグランプリはもう楽しむだけと言う事に頭を切り替えて臨みました。今年の最後のレースをオーバーテイクモードでやり切ったと言う事で、良いスタートを決め、1周目からそのモードで走りました。なんとかそこからリカバーが出来てやりきった事を嬉しく思っています。

#9 ミック・シューマッハ

自分としてはもっとうまく出来ると思っていましたが、現実それを達成することは出来ませんでした。しかしベストは尽くしました。個人的なパフォーマンスという点から言うと予選で全てを出しきれなかったと言う事が結果的に状況を難しくしてしまった。しかしまたマカオに来る事が出来て嬉しかったです。ここは特別なコースであって、ここでレースをやる事は特別な体験ですし、チームのサポートも最高水準のものでした。

怪我をしていまった方々の一日も早い回復を願います。

#10 ラルフ・アーロン

ポテンシャルはあった。しかし全てのセッションにおいて運がなかった。この運が無かった事による結果に対するダメージは大きかったですね。僕のスポンサー達は僕が丸々一周、フルにアタックするところを見たかったし、見せたかった。しかしトラフィックにはまったり、イエローが出たりでマトモに一周も走れなかったのが事実なんだ。

日曜日のグランプリで出来る限りプッシュしてコースの1mmも無駄にしない様に走ったよ。そうして全てを出し切ったけど、思った様な結果じゃないよね。

#11 マーカス・アームストロング

レースは問題ない。ただ自分の場合、ストレート区間がどうしようもなかった。葛藤すら感じました。ユーリ・ビップス(moto park)と並んだんだけど、あっと言う間に置いてかれてしまったよ。あまり理想的な状況では無かったけど、マカオGPの雰囲気はエンジョイ出来ました。

#12 ロバート・シュワッツマン

本当の気持ちを言うとレースはもっと上手く走れると期待していました。けれど結果は9番手。余裕が無いどころかもがいた結果、やっとココと言う感じでした。しかし今シーズンは結果的に良いシーズンであってチームの努力には本当に感謝しています。結果がどうであれ、と言う事を付け加えておきます。また僕をサポートしてくれているフェラーリとSMP Racingには本当に感謝しています。次のシーズンはもっと強くなって戻ってきます。