表彰台独占!ミック・シューマッハ 父の思い出の地、スパで悲願の初優勝!
FIA Euro F3 Rd.5
press release
7月26日-28日
ベルギー/スパ・フランコルシャン
予選(7月26日/木曜日):
前戦のホッケンハイムでのポディウム独占もつかの間。ベルギーの伝統のサーキット スパ・フランコルシャンにやってきたFIA-F3。プレマ・セオドールレーシングは週末に行われる3レースのうち、2レースでポールを獲得し最高のスタートを切る事となります。
レース1の予選はチームが期待した結果ではありませんでした。#8 マーカス・アームストロングがあと一歩のところでポールを逃し、チーム最上位、2番手からのスタート。
レース2の予選で一番時計を叩き出したのは、世界中の全てのファンが期待しているこのヤングドライバー、#4 ミック・シューマッハ。ついにF3キャリア初、念願のポールポジションを獲得しました。彼にとってこの日は忘れられない一日となったに違いありません。またミックの後ろにはチームメイトが続き、レース2の1-2-3-4グリッドを独占。#7 ラルフ・アーロンが2番手、#1 周 冠宇とマーカスがその後ろに続きます。
レース3の予選では、チームのFDAドライバーたちが3番グリッドまでを占有してみせます。フロントローには周とマーカス。3番手グリッドからルーキーの#10 ロバート・シュワルツマンが臨みます。その差が100分の1秒の差。
雨に翻弄された予選でしたがチームは着実な結果を残し、レース本番で勝利を勝ち取りに行きます。
レース1(7月27日/金曜日):
プレマ・セオドールレーシングにとって悪夢のような一日になりました。
最高の予選となった前日と打って変わって”接触”がチームの勝利を遠ざけたレース展開となりました。
レース1の荒れた状況の中、エストニア出身のドライバー ラルフが3位表彰台を獲得。チャンピオンシップに繋がる価値のあるポイントをもぎ取ってきました。
レース1の予選を失敗したミックは16番手スタートから4位までポジションアップ。評価に値するレースを展開してみせました。
しかし残念ながら、周はレース1/2ともに、マーカスもレース1をリタイアという結果になりました。
レース2:
レース1でポディウムを決めたラルフ。引き続きレース2でも勝利を狙います。
トップ争いを展開していたラルフでしたが、レース半ばの接触によりスピン。惜しくもそのままリタイアとなります。チーム最上位の4位を持ち帰ったのはロシア出身のドライバー ロバート。その後ろにはマーカスが続き6番手でフィニッシュ。スタート直後1周目のチームメイトとの混戦によるポジションダウンを見事リカバーしての結果です。
ミックはポールポジションからのスタートでしたが、周との接触によりタイヤをパンクさせそのままリタイアとなりました。
レース3(7月28日/土曜日):
ベルギー/スパ・フランコルシャンでの最終レース。プレマ・セオドールレーシングはまたも歴史に名を刻む一戦を繰り広げ、ミックにとっては何にも代えがたい瞬間となったことでしょう。
6番グリッドからスタートしたミックはF3の強敵たちを見事オーバーテイク。文句無しの速さを見せつけF3キャリア初の優勝を飾りました。彼は今回の一戦で初ポールと初優勝を同時に経験することになりました。
また17歳のルーキードライバー、マーカスも今回3位の表彰台を獲得。チャンピオンシップ争いに再び名乗りを上げました。同じくルーキーのロバートも負けていません。2位フィニッシュで見事にポディウムに登りました。
9番手スタートだったラルフはもがきながらの14位完走。またポールスタートだった周は接触によりポジションを下げ、そのまま13番手でレースを終了しました。
#1 周 冠宇のコメント:
良い予選日になりました。Q1は難しかったのですが、なんとか4番グリッドを獲得。これで十分です。Q2は当初天気が読めず、タイヤ選択も困難を極めました。その中で3番グリッドからのスタートを決めることができました。
また自分でも驚きましたが、レース3はホッケンハイムに続き、二度目のポールを決めることができました。スリップストリーム無しでここまでのタイムが出るとは思いもしませんでした。
レース1/2ともにモノにできませんでした。両方のレースともに接触により、戦いの場から離れざるを得ませんでした。でもこれがレースだと思っていますしこれ以上悪くなることはない。そう考え、ポールをとったレース3に頭を切り替えていました。
しかしいい週末とはなりませんでした。またもや接触により、後退。結局13番手でフィニッシュしました。次のシルバーストンを楽しみにしています。
#4 ミック・シューマッハのコメント:
F3初のポールポジションを決めました!本当に嬉しいです!
トラフィックとスリップストリームのコントロールが重要になるこのサーキットでこの結果。僕たちのポテンシャルを証明したと思います。
レース1は期待していた結果とは違い17番手でしたが、レース2のポールスタートは喜びを噛みしめる結果となりました。
期待に胸を膨らませていたレース2ですが、結果的には”落胆”以外の感情はありません。初ポールからのスタート、チームメイトとの接触でタイヤがパンクしてしまったのです。レース1の追い上げは満足いくものでしたが、レース2は本当に残念でした。
レース2の鬱憤を晴らす結果になり、最高の気分です。レース3で初優勝を勝ち取りました。このスパ・フランコルシャンというサーキットは、シューマッハ家にとても相性の良いサーキットの様ですね。朝起きて雨模様を目の当たりにして、少し気分が高揚しました。こういうコンディションが好きなんです。チームメイトの二人をオーバーテイクして、登った1位のポディウムは本当に嬉しいです。
#7 ラルフ・アーロンのコメント:
予選1は悪くなかったと思います。スリップストリームが重要なこのトラックで、最後に前の車がグラベルの方にいってしまって、スリップが使えなくなってしまいました。それでも5番手グリッドにつけたことは幸運でした。
また予選2では文句なしに速く走れましたが、アタック中に1台だけ他のマシンに出くわす場面があり、ほんの少しタイムをロス。仕方ないことですが、フロントローを失い2番手スタートとなりました。とはいえスリップなしでこのタイムを出せたことは自信につながったように思います。
レース1は目まぐるしい展開になりました。接触やセーフティーなどイレギュラーな展開になる事を想定し、少し心の準備をしていました。読み通りになったレースでそのリスタート後には3位までポジションを上げることができました。1位〜2位を狙おうと思いましたが、ギャップが多くスリップは全く使えない状況でした。ずっと#65 エナム・アーメド(Hitech)と戦っていましたが、彼に勝てたことは自信になります。素直に嬉しいですね。レース2は接触によりパンク、そのままリタイアとなりました。
レース3を含め、やはり週末を通してすべてがタフでした。レース1は表彰台を獲得できましたが、それ以外は特にいいところもなかったように思います。シルバーストンでは100%の力でぶつかっていく覚悟です。
#8 マーカス・アームストロングのコメント:
もっと上に行けると思ったのですが、結局3レースはそれぞれ2番・4番・2番グリッドからのスタートとなりました。少し残念です。マシンの感触はとても良かったですから。でも不満はありませんでした。レースに向けて頑張ろうと考えていました。
レース1はなかなか難しい展開でした。接触によりリタイアとなりました。レース2もポジションダウンしてしまいましたが、粘りの走りで追い上げました。悪くない結果です。
レース3も難しかったです。路面状況も良くなかったですし、想像以上にロバートが良い走りをしていました。路面が乾いてきたと同時にロバートが仕掛けてきましたが、その直後ミックにも立て続けオーバーテイクされてしまいました。
次のレースはもっと、強くなって戻ってきます。
#10 ロバート・シュワッツマンのコメント:
悪くありませんでした。スリップとトラフィックのコントロールができない中でのアタックでした。予選1は単独での状況でラップを刻んでいました。また予選2ではトラフィックに引っかかりました。ですが最後にレース3での3番グリッドは良い結果と言えます。
レース1/2ともにタフなシチュエーションでした。いたるところでバトルが発生しており、その中で順位を上げる必要がありましたから。どちらもスターティンググリッドよりポジションアップできて大健闘できたと思います。
レース3ではチームメイトのマーカスと本当に良い戦いができました。最終局面でマーカスを抜いてトップに立ちましたが、スリップが使えなくなったその時にミックがやってきました。優勝を逃しましたが、2位は悪くない結果です。