アイロット ポール to ウイン グンターはタイトル争いに生き残る

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2017年9月23-24日
オーストリア/スピエルバーグ

 前戦、ドイツ/ニュルブルクリンク終了時点のドライバーズポイントで#3 マキシミリアン・グンターがトップを行く#31 ランド・ノリス(カーリン)に73ポイント差で2位につける。ポイント差を考えると逆転までの道のりは険しいが、1勝で25点を獲得できるので可能性がゼロで無い限りは諦めない。またチームポイントでは前戦終了時点でトップをキープし、2位のカーリンに72点差のリードを保ってのオーストリア入りとなった。ルーキークラスでも#25 ミック・シューマッハがシリーズ3位につけるなど、チーム全体でまだまだ上位を狙える位置にいる。
#53 カラム・アイロットはこの時点でシリーズ4位につけているが、持っているスピードを考えるとチャンピオン争いをしていてもおかしく無いドライバー。ただポイントの取りこぼしがやや多く、トップ3走行中からコースアウトするシーンが目立つなど、勿体無い事が多かった今シーズンと言える。

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フリー走行でもカラムが好調で2回のFPを通じてトップ、2番手はノリス。マキシミリアンは6番手であるが、トップから遅れる事0.33と僅差で、このところやや波に乗れていなかったが期待が持てる。
ミックもトータル7番手。こちらも目に見えて成長してきているのが分かり、後半戦に期待が持てる。FDAの中国人ドライバー #8 周 冠宇もトップから遅れる事0.5秒。FP総合で4台が全てトップ10に入った。

 


予選1:

FPの好調の波をそのまま維持し、カラムがポール、マキシミリアンが2番手と久々にフロントローを占めた。この2台の差は0.01秒差で、チームとしての底力を見せた。しかし周は0.4秒遅れの13位。ミックも15位とやや冴えない結果となった。

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レース1(シリーズ第25戦):

スタートでポジションキープをしたカラムだが、グッドスタートを決めた#1 ジョエル・エリクソンが猛烈なアタックを仕掛けてくる。しかしこのレースのカラムは慎重で、自らのラインをキチンとキープし結果、エリクソンを上手に押さえ込んだ。ここ数レースタイヤのグリップ不足に悩まされていたチームだが、今回はその問題は起きず、快調に周回を重ねて行く。
何としても勝ちたいマキシミリアンだったが、スタートを失敗し3位へと後退。エリクソンに追いつけず、ポジションを維持するに留まった。
結局、そのままカラムはトップを一度も譲らずに優勝。マキシミリアンも3位でフェニッシュ。二人揃ってポディウムに登壇した。
一方のミックと周。15番手スタートのミックは混乱している集団を余所目にグイグイとポジションアップ。T4までに11位、T8までに9位と次々にオーバーテイク。この数戦の間、偉大な父を持つこの青年の中で、着実に何かが芽を出し始めている。この後もオーバーテイクや前方のマシンの脱落などで最終的に7位でチェッカー。ルーキークラス2位も確保した。
レース前にマシンのセットアップを変えた周は、フィーリング的に悪く無いものの他車のオーバーテイクには至らず。一時は後方へドロップしたものの巻き返し、最後は9位でフィニッシュした。

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予選2/3:

レース1終了後に行われたQ2/3 。ここではカラムが4番手、マキシミリアン9番手、周10番手にミックが12番手とやや冴えない。
セカンドファステスト(レース3の予選)はカラム3番手、マキシミリアン6番手、周が13番手にミックが16番手。
ノリスを何が何でも上回りたいマキシミリアンにとって、かなり手痛い予選結果となった。なおライバルのノリスは二つの予選とも2番手。トップはエリクソンで、波があるもののmotoparkはチーム自体もエリクソンに絞ってきた感がある。

レース2(シリーズ第26戦):

カラムのスタートは平凡なもので、後続車に追いつかれすぐにポジションを落とす。更に悪かったのはマキシミリアンで、順位を次々に下げて行く。
その中でスタート直後から快進撃を始めたのがまたもやミック。
Lap 1を終える頃にはグンターを抜き去って9番手に。しかしLap 2のT2では加速が鈍った前車にコンタクトし一瞬スピードが鈍り15番手まで順位を下げる。
カラムは前を行く#99 ニキータ・マゼピンを果敢に攻めるが攻略には至らず、結局、4位でフィニッシュ。
マキシミリアンは途中、10位まで落ちたものの徐々にポジションを回復し7位までポジションアップしたところでゴール。ミックも二台挟んですぐ後ろに迫ってきて10位でゴール。序盤の接触が悔やまれる。
周はスタートを大失敗したものの、それでもジャンプスタートを取られてしまい、ピットスルーペナルティー。散々なレースとなってしまった。

レース3(シリーズ第27戦):

カラム3番手、マキシミリアン6番手、周13番手、ミック16番手。
フロントローはエリクソンとノリスが並び、ここへ来てマキシミリアンは完全に水を開けられた形になってしまった。
ジャストタイミングで全車スタート。しかしT3で周が後続車に突かれてスピン。大きく遅れる。マキシミリアンもポジションが悪く順位を落とす。カラムも後続車に飲み込まれたところ、T5で#7 ラルフ・アーロン(ハイテックGP)に押し出されてコースアウト。レースを終えた。
オープニングラップの僅か一周でプレマ/セオドールは戦力の半分を失ってしまったが、マキシミリアンはまだ諦めない。
トップはノリス。それをエリクソンが半ば強引に攻め立ててトップを奪う。そしてその後ろに先ほどカラムを弾き飛ばしたアーロンが控える。
まさかここがチャンピオンシップの決定を最終戦へと引き延ばす事になるとはこの時はまだ誰も気付いていない。
あちこちで接触やコースオフが続いた為、FCYとなり暫くの間でコースをクリアにする。FCY解除後もノリスはエリクソンに接近し、危険なまでの接近戦になる。そしてその懸念は的中し、ノリスはエリクソンにコンタクト。フロントウイングの翼端板を飛ばしてしまう。
フロントの抑えがややプアになったノリスの後方から、タイヤをロックさせたアーロンが追突。両車グラベルへ飛び出てリタイアとなる。
これでノリスはノーポイント。マキシミリアンは5位で10点獲得。最終戦めがけてチャンピオン争いにまさに首の皮1枚で繋がった!
怒涛の追い上げを見せたミックは8位でゴール。ルーキークラス3位でポディウムに登壇した。周は苦しいレースを14位で完走。

レース1に比べ、やや精彩を欠くレースとなったが、最終戦に向けて微かな希望を見たレースとなった。

ここ迄でノリスは411ポイント。マキシミリアンは339ポイント。1回の優勝で25点を獲得できるので、次回最終戦でノリスがノーポイント、マキシミリアン全勝で逆転チャンピオンとなるが、それは本当に何かの運が働かないと有り得ない事だとは皆んなが理解している。しかしレースは本当に何が起こるか分からない。最後のワンチャンスを求めて最終戦に臨みます。

次回、最終戦は10月14-15日、ドイツのホッケンハイムで開催されます。


コメント:

#3 マキシミリアン・グンター:

レース1のスタートは良くなくて、結果、エリクソンにポジションを取られてしまった。ちょっとしたそう言う動きでロストしてしまったので、正直言うと3位は不満だし、当然勝ちたかった。しかしノリスより前にいて僅かだけどポイントでノリスに詰め寄れたのは良かったと思う。
レース2/3はどちらもグリッドが悪かったんだけど、前へ行けて得点できた。思ったほど良い結果じゃなかったけれど、まだ最終ラウンドにチャンスはあるよね。凄く良い形で最後のラウンドを迎えます。

#8 周 冠宇:

予選のあとセットアップを変えたので良い方向にいったと感じましたが、最初のラップは良かったのに、その後オーバーテイクがしづらくて大変でした。
Q2はグリップは上がったんだけど、クルマのバランスとは合わなくてちょっとうまく行きませんでした。
日曜日はアンラッキーなレースでした。朝のレースはグリッドでストールしてしまい何もできなかった。更に最後のレースではT2で後ろからヒットされてスピンして終わってしまいました。

#25 ミック・シューマッハ:

レース1は良かったです。スタートポジションを考えればちゃんとリカバーできて、前の人たちと同じラップタイムが出せました。ポイントも獲れて、ルーキークラスのポディウムにも乗れて良かったです。
日曜日もルーキーポディウムに乗れて良かったです。自分のラップタイムも上がって、トップグループの人たちに近いタイムを出せて、ニュルの時に比べたら全然良かったです。

#53 カラム・アイロット:

自分の好きなトラックの一つで良いウイークエンドを過ごしたと思う。予選のタイムがとても接近していて、その中でトップを獲れたので良かったと思う。
スタートは良くなかった。エリクソンは良い感じで抜けていったので、彼のスタートは良かったんだろうね。けれど彼とバトルが出来て、優勝することができて良かったです。
日曜日は上がったり下がったりでしたね。レース2は速くて4位でした。けれどレース3は押し出されて結果シャーシにダメージを与えてしまい終わってしまいました。


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