最悪の中のベストリザルト ルクレール ポイントリーダーを死守

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FIA-F2 Rd.7 ハンガリーGP
press release

ハンガリー・ブダペスト/ハンガロリンク
2017年7月28-30日

ここまでに今シーズン開催された全てのレースでポールポジションを奪ってきたFDA(Ferrari Driver’s Academy)ドライバー #1シャルル・ルクレール。今回もポールを奪い”7連続ポール”と言う記録を打ちたてる事を十二分に期待させるタイムを練習走行でマーク。予選へ向け多くの期待が寄せられた。


予選:

2番手の#9オリバー・ローランド(ART Grand Prix)に0.463秒の大差をつけてトップタイムを記録したルクレールだったが、予選後の車検でデファレンシャルのシムにダラーラのユーザーマニュアル規定と異なる素材が使用されていた為に失格となり、最後尾へと降格。
様々な疑惑の声が上がる中、チーム代表のレネ・ロシンは声明を発表。
ドライバー及びフェラーリに謝罪をした事、メカニックの作業のし易さを優先にやった事で、性能に直接影響が無い部分である事等を説明した。
この結果、7連続ポールの夢は消え、ルクレールは最後尾の19番グリッド。
ようやく復調の兆しが見えてきた同じくFDAドライバーの#2アントニオ・フォーコが4番グリッドから土曜日のフィーチャーレースに臨む事となった。

フィーチャーレース:

大半のマシンがソフトタイヤでスタートする中、最後尾スタートのルクレールはミディアムタイヤをチョイス。スタート直後の混乱を上手くすり抜け11番手までポジションを上げたのに対し、フォーコはポジションを一つ落とし、8周目にはコースをはみ出す場面もあった。
ソフトタイヤのフォーコは上位勢が10周前後でタイヤ交換をしたのと同じく、11周目にピットに飛び込む。が、しかし左フロントのホイールナットが締まらないままクルーがマシンを送り出してしまい、ピット出口に停車。更にエンジントラブルが発生し、レースを終える事となった。

ルクレールは11番グリッドから同じ戦略を採った#8アレックス・アーボン(ART Grand Prix)に抑え込まれ、11周目にはターン2で接触。しかしダメージはなく15周目のターン1でアーボンがミスしたのを見逃さず次のターン2でインに飛び込みオーバーテイク。遂にトップに立った。
22周目にピットインしてソフトタイヤへと交換、9位でレースに復帰。
直後にターン1でクラッシュが発生、セーフティカー導入。
これで上位との差が縮まり、ミディアムを履く他のクルマとは逆にソフトタイヤで攻めるルクレールはその勢いを活かし、28周目のレース再開と同時に前のバトルに乗じてターン1でインに飛び込んで一気に3台抜き、さらに5位の#7松下信治(ART Grand Prix)もオーバーテイク。
34周目にトップのローランドとのバトルで2位の#6アルテム・マルケロブ(ロシアンタイム)がクラッシュ、リタイアした為、4位でフィニッシュ。
表彰台こそ逃したものの、追い抜きの難しいハンガロリンクでの驚異的な速さとレース巧者ぶりを見せつけ、喝采を浴びた。

スプリントレース:

1-8位がリバースグリッドで行われるスプリントレース。
ルクレールは5番グリッド、フィーチャーレースをリタイアで終えたフォーコは19番グリッドからのスタートとなった。
スタートでフォーコがエンジンストール。ピットに押し戻され、エンジンを再始動させ大きく遅れを取ってのレースへの参加となった。
5番グリッドからスタートしたルクレールはポジションをキープして序盤を戦うが、前のローランドを抜くことができず膠着状態に。10周目を過ぎたあたりから2位の#5ルカ・ギオット(ロシアンタイム)のペースが伸びず、5位のルクレールまでがひとかたまりの集団となる。
21周目に3位を走行中のマクラーレンJr.ドライバーの#18ニック・デ・フリース(ラパックス)がギオットをオーバーテイクしたのを機にルクレールを含む後続車もこれに続きパス。22周目にターン5のクラッシュでVSC導入、翌周解除となった。
いつもならここからルクレールの”ショー”が始まるのだが、なんとルクレールのギアボックスにトラブルが発生!無線で症状を訴えるが成す術無し。一気に2秒もペースダウンし前を追い詰める事は出来ず、4位を守り切るのがやっとだった。
一方のフォーコ。
16周目にピットインしてタイヤを換え、18周目と24周目にファステスト記録して速さを見せるがレースの勝負権はすでに失っていて、17位完走が精一杯だった。


ドライバーのコメント:

#1 シャルル・ルクレール:

予選では素晴らしい走りを見せることができたけど、ちょっとした間違いが原因でその走りが無効になってしまった。そのパーツの素材が何だろうが速さとは直接的に何の関係もないのにね。でも僕らが圧倒的な速さを持っていることは明らかだし落ち込んではいないよ。
フィーチャーレースは19番グリッドから4位までとにかくプッシュし続けた。
ハンガロリンクはオーバーテイクが難しいサーキットだから、まさかあんなにポジションを上げられるなんて思ってもいなかったよ。予選がそうだったようにペース自体はかなり速かったし、同じ戦略を採ったアーボンの後ろに引っかかって少しタイムロスをしてしまったけど、彼を抜いてからは良いペースで走れたね。
そもそもがセーフティカーが入ることを想定して選んだプライムタイヤでのスタートの戦略だったけど、実際にセーフティカーが良いタイミングで入って僕に味方してくれたのも大きかったね。
良い戦略を立ててくれたエンジニアに感謝しているよ。

スプリントレースは終盤にトラブルを抱えるまではとても良いレースができていたから残念だよ。クラッチがスリップして4速、5速、6速に入れられない状態で走っていたんだ。そのせいでペースが落ちてしまった。まだタイヤは良い状態だったし実際にファステストラップも記録できていたから、あそこから攻めて表彰台まで行くことも可能だったから本当に残念だよ。

時としてレースにはこういうこともあるし、ある意味では優勝するよりもこちらの方がレースの本質というものを表わしているのかもしれない。
個人的には今週はトラブルが多すぎたと思うけど、今週末は予選でライバルに0.5秒の差を付け、週末を通して素晴らしいパフォーマンスを見せる事ができた。
予選失格でもレース1で4位、レース2でもトラブルを抱えながら4位になれたのは素晴らしい結果だと言えるし、いくつか獲れるはずのポイントを逃したとはいえ選手権ではまだ50ポイントもリードしていること自体が僕らの速さを示していると思う。
だから落ち込む必要はないけど、今後はこのようなトラブルを二度と繰り返さないように全力で戦わなければならないね。

#2 アントニオ・フォーコ:

予選はとても良い走りができたし4番グリッドという良い結果を手にする事ができた。
スプリントレースのスタートは問題なかったし、ピットストップまでは上手くレースをマネージメントする事ができていたんだ。
けれどピットストップで問題が起きてしまった。チームがミスを犯して左フロントのホイールナットがきちんと嵌らないまま僕を送り出してしまい、僕はピットレーンの出口でストップするしかなかった。
そこでメカニックが来るのを待っていたんだけど、エンジンに問題が起きてスイッチをオフにするしかなかった。それでレースはオシマイだ。もちろんチームは最大限の結果を手にするために全力で戦ってくれているし、だからこそ時にはこういう事も起きてしまうから、それ自体は仕方のない事だと思っているよ。

スプリントレースは突然エンジンが止まってしまったんだ。
今現在、データをチェックしているけど今のところはまだ何が起きたのか分かっていない。
ピットからスタートして走り始めてからのペースは良かったけど、前のクルマに追い付いてしまうとハンガロリンクでは追い抜きが難しいから本来のペースで走る事は簡単ではなかった。
ピットストップしてタイヤを換えるとフィーリングは凄く良くて、そこから5〜6周は1分29秒台で走り続ける事ができて、その時点でのファステストラップも記録できた。
今週末は、充分な速さがある事を示せたと思う。けれどそれが結果に繋がらなかった。
とにかくあとは僅かばかりの運だけだった。
夏休みの間に気持ちを入れ換えて、次のスパではまた本来にポジションに戻って全開で走れると信じているよ。


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