ヤングドライバーデベロップメント開始
昨年から試行錯誤していたヤングドライバーデベロップメントですがようやくそのスタートを切る事が出来ました。
まずはこのプロジェクトのコンセプトをご理解いただき、ストラデジックスキームの構築にご理解とご協力を賜りましたKARTの総合商社 EIKO の松堂社長にはこの場を借りて厚く御礼を申し上げます。
そしてこのプロジェクトの一端にご協力を頂く事になったEiwa Racing Service(ERS)の山本龍司代表には今後とも宜しくお願い申し上げます。
山本氏はKARTで大活躍した後にFormula Dream、そして先ごろ終了したFormula Challenge Japan(FCJ)の開催初年度シリーズ2位(チャンピオンは関口雄飛/山本氏は同ポイントで惜しくも2位)と大活躍し、NISMOのヤングドライバーデベロップメントのスカラシップを獲得し英国フォーミュラルノーに参戦した経歴を持っています。
当チームからEIKO 松堂社長への要求は『KARTの基礎のトレーニングとフォーミュラカーに乗る為に必要な事を理解している方をお願いしたい』というものでしたが、山本氏のリコメントはまさに的確な人選でした。
何回かのディスカッションの上、先日、その第一回目のプログラムを開始して頂きました。
当チームの新人ドライバー、山口玄は関東のFJチームに入り数回のトレーニングの後、フィリピンのFJ走行会に参加した経験がありました。
しかしながら当人は『キチンとしたレースに出たい』と言う希望があり今年から当チームと契約。
まずはJAFライセンスの取得と言う段階から始めました。
二年近く日本のチームと契約をしていてライセンスの取得もしていなかった事には呆れますが、これには大阪スポーツカークラブさんがすぐに対応してくれて国内Aライセンスを無事に取得。英国のフォーミュラルノーやF4でもサーキットを走れる準備は整いました。
次にKARTによる実走トレーニングですが、ここは山本氏率いるERSにお任せするとして、おおよそのターゲットを伝えておきました。
しかしながらその前にまず体力的にまず無理だろうと思い、その旨を伝えたところそのあたりは慣れている様子。
初テストは9月7日(日)にERS主宰のテストデーに編入させて頂く形式で実施しました。
以下、山本氏からのリポートです。
明け方にかけての雨の影響で初走行はレインタイヤでスタート。 慎重な走りだしで大きなトラブルも無く走りだしました。
スリッピーな路面、初の左足ブレーキでスピンする事もありましたが着実にペースを上げてレインセッション終了。
一回目~ドライ
まずライン取りハンドリングなどを確認させながら慎重にコースイン。
少し濡れている箇所もありタイムは40秒台(レースタイム35秒台)で15ラップ程、走りました。二回目
“ブレーキングで荷重移動させる”というテーマを持って走行を開始させました。
ブレーキングでスピンを数回経験し、荷重移動が少し分かりだし後半には37秒台に入り順調なペースアップをしました。
しかしながらタイムが上がれば体の負担も多くなります。三回目
走り出しから37秒台でラップできるように事前にシュミレーションする事を指示。
しかしレーシングカートのグリップとGに体が負けてしまい、タイムを出す前に体力切れで走行を中断。ドライバーコメントは「腕が上がらない、首が痛い、集中力が維持できない」との事。
その後は健康面も考えて無理なく数回走り初日を終了しました。ニュータイヤでのトレーニングは次回持ち越しとします。
山口君に対し『まずドライバーに必要な事はメニューをこなすだけの体力的な余裕を持つ事、そう言う身体を作る事』を指示しました。
そう言う意味では身体面での準備不足であったと言えます。次回は体力面を考えたメニューを提案致します。
以上、山本氏からのリポートより。
山口 玄本人もレンタルカートなどのパフォーマンスとの違いに驚いた様子で、この段階になってチーム側からのアドバイスの意味が『よく分かった』との感想。
今後、数回にわたってKARTでのトレーニング(データロガーを活用しての基本的なマシンの挙動や操作練習)を積んだのち、渡欧して実際のフォーミュラカーのトレーニングに入ります。
以下、山口玄からのリポート。
今回レーシングドライビングの基礎トレーニングと言うことで初めてレンタルKART以外のKARTを体験しました。普段はFJ1600での練習をしていた為に身体的負荷には慣れているつもりでした。しかし実際にKARTでてテストをした結果、全く通用しませんでした。このテストで使用したKARTはきちんと選手権に出れるものが用意されていました。あえてFJ1600とKARTの違いを言いますと、タイヤのグリップをダイレクトに受け取るので身体的負荷が強く、これは今後、大きいフォーミュラに乗る場合に対応できる要素かと思いました。ドライビングに関してもクルマの動きが繊細に伝わるので特性を理解できると思います。今後モータースポーツに入門される方、ステップアップを考えている方もKARTのトレーニングは大切な基礎になると思いました。僕は今回の経験から普段のトレーニングも、このテストで足りなかった部分を意識して行っていかないと時間を無駄にする事になると感じました。KARTの練習はしばらく続け、安定したタイムを出せるようにする事が目標です。そこをクリアしたらカテゴリーを上げてフォーミュラルノーのテストに臨める様に仕上げていきたいです。デビューが遅かった僕が成果を出せば今後も続くと思うのでしっかりやっていきます。
以上、山口玄のリポートより。
KARTでのターゲットは、レースタイムで安定した連続走行ができる様になるまでがひとつの目標となります。
現在、複数名の中高生のドライバー希望の少年から問い合わせが来ているので、契約がまとまり次第、このプログラムを拡大させていきます。
また現在、関西だけでスタートしていますが順次、関東やその他の地域へと拡大して行く事を予定しております。
当プログラムに興味ございましたら下記までご一報頂ければご相談の機会を作らせて頂きます。
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