MRF Challenge 2012-2013 Rd.2 Report
PRESS RELEASE
2012年12月3日

陣川雄大選手(21歳)、インドMRFチャレンジで大金星!第6戦で見事な独走ウィンを飾り、インドに初の日の丸を掲げる!
各位
FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)で活躍中の若手レーサー、陣川雄大選手が、インドで開催されるMRFチャレンジシリーズ2012/2013に日本人として初参戦し、12月2日に開催されたシリーズ第6戦で見事、初優勝を飾りました。
MRFチャレンジシリーズは、アジアで開催されるFIA公認のシリーズで、全4イベント12レースで開催されるインドF3選手権ともいえるシリーズです。アジアはもちろんヨーロッパ各国からF3、GP3、そしてF2経験者といった強者が集う、アジアで最も激しいレースが展開されることで有名です。
11月29日~12月2日に開催された今回のイベントは、当初予定されていた1イベント2レースから、急遽1イベント4レース化が発表され、より密度の濃いものとなりました。
木曜日に2時間設けられたフリー走行で、いきなりトップタイムをマークした陣川雄大選手は、その好調さを維持し、金曜日の予選でも2番手タイムをマークし、レース1(シリーズ第4戦)のフロントロウを獲得。1秒以内に7台が並ぶ熾烈な予選となりました。
この予選でのセカンドタイムがレース3(シリーズ第5戦)のグリッドとなり、陣川選手はそこでも4番手グリッドを獲得。レース2(シリーズ第4戦)と、レース4(シリーズ第6戦)は、それぞれレース1、レース3の結果で、上位6台がリバースグリッドという形式です。
決勝レース1(シリーズ第3戦)では、最前列からスタートしたものの、陣川雄大選手は経験不足を露呈し、オープニングラップで一気に10番手までポジションを落とします。落ち着きを取り戻して着実にポジションをアップし、7位でゴール。レース後、上位2台がジャンプスタートのペナルティを宣告され、第2レース(シリーズ第4戦)は、再び2番手グリッドからのスタートとなりました。
レース2(シリーズ第4戦)は、陣川雄大選手にとって悪夢のようなレースとなりました。スタートでまたも大きく順位を落としてしまった挙げ句、3周目にFIA-F2ドライバー、トム・グラディス選手がコースアウトし、復帰を焦ってショートカット。そのまま陣川雄大選手のマシンへ真横から飛び込み、大クラッシュ。空中二回転し、全損したマシンから自力で脱出した陣川雄大選手はそのまま医務室へと運ばれました。
大量の沸騰したラジエーター液を被ったものの、身体に怪我はなく、陣川雄大選手に過失がなかった為、翌日のレースにはスペアカーでの参加が許可されました。
日曜日のレース3(シリーズ第5戦)は、当初4番手グリッドでしたが、スペアカーでの参加ということで、「エンジン交換」と見なされ5グリッド降格。予選9番手からのスタートとなりました。レースはGP3優勝経験者のコナー・デイリー選手がリードし、同じくGP3ドライバーのアリス・パウエル選手がそれを追うという展開の中、着実にポジョシンをアップした陣川選手は6位でゴール。またしても上位陣にペナルティが出たため、結果は5位入賞。そしてレース4(シリーズ第6戦)の2番グリッドを獲得しました。
またしても最前列からスタートとなったレース4(シリーズ第6戦)を前に、エンジニアのロスから、「この週末に犯してきた多くのミスを経験値に変え、考え方を切り替えて、レースモードではなく、予選モードで走りきれ」といったアドバイスを受けた陣川雄大選手は、見事なスタートダッシュを決めてスタートからトップに立つと、1周目で2位に3秒ものマージンを築いてコントロールラインを通過。そして7周目には6秒近いリードを築き、15周のレースを、まったくスピードを緩めることなくトップでチェッカーをくぐりました。陣川雄大選手にとって、この勝利は、記念すべき4輪レースの初優勝です。
表彰台に日の丸が掲げられ、君が代が流れたブッダ・インターナショナルサーキット。前日の宙を舞うクラッシュの写真がインドのほぼ全部の新聞に掲載されて一躍有名になった奇跡のジャパニーズ“Yudai”は、今度はその試練を乗り越えて優勝したドライバーとして、メディアからの取材が殺到しました。全損事故を乗り越えて初優勝をつかんだ陣内雄大選手は、現在シリーズランキング6位。今後の活躍にご期待ください。
● 陣川雄大選手のコメント
「あのクラッシュは本当にまいりました。大量の沸騰したラジエーター液を浴びてしまいましたが、怪我はありませんでした。しかし日曜日の最後のレースで大量のシャンパンを浴びることができましたから、本当に超うれしいです。日本であんなクラッシュしたら破産してしまいますけど、ちゃんと保険がかかっているので、全損しても20万円程度で済むとのことで安心しました。何度も同じミスをしてしまい、チャンスを逃し続けていましたが、頭の中を整理して考えて、やっと勝つことができました。こうなったらもっと上を狙って、更にプッシュし続けますので、応援よろしくお願いします。今回は本当にありがとうございました」
● Gold Wolf Racing 代表 Shiu Heng I Kaori氏のコメント
「とにかく無事に終わったことに感謝しています。マシンが逆さになって止まった瞬間、ウチのマシンだとすぐにわかりました。しかし雄大がとんでもないスピードで自力で脱出したのがモニターに映り、本当に全身の力が抜けました。このレースが4輪レース実質7イベント目の雄大にとって、少しレベルが高すぎたか?と心配したこともありましたが、こうして優勝し、ホッとすると同時に、凄いポテンシャルを持っているドライバーだということもわかってきました。すでに来期の問い合わせが沢山きていて、GP3やF3、英国のルノー等からも声をかけて頂いておりますが、今はまずこのMRFチャレンジに集中します。次のレースは2月になりますので、感覚が鈍らないように我々の本拠地であるズーハイか、イギリスで一度テストをしてから、シーズン後半戦に臨む予定です。沢山のインドのメディアに取り上げられたことも感謝しますし、近日中にそれらを整理して、当社のWEB SiteやFacebookでご紹介したいと思います」
●陣川雄大選手のプロフィール
1990年11月9日生まれ(22歳) 幼少の頃からプロ野球選手を目指していたが、高校受験を終えた時、サイパンでの家族旅行で体験したレンタルカートに魅了される。プロ野球選手との夢と、レーシングドライバーへの夢に悩んだ結果、レーサーの道を志し、東京モータースポーツカレッジへ入学。鈴鹿サーキットでのSRS-Fを受講し、2010年より本格的にレース活動を始める。2012年にFCJにデビューし、現在に至る。
●MRFチャレンジ2012/2013 今後の開催スケジュール
2013年2月1~3日/マドラス・モーターレーシングトラック
2013年2月8~10日/マドラス・モーターレーシングトラック
●本リリースに関する問い合わせ先:有限会社ランブラス